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2008年7月21日月曜日

セミクジラの頭骨は体長の三割を占める頭でっかち

明治天皇が明治丸で奥州御巡業から横浜港に帰着された7月20日に因んで、昭和16年に海の記念日が制定され、平成8年から国民の祝日「海の日」になりました。それで、全国でこの日に因んだ催しものがあるようですが、私は近くの東京海洋大学(旧東京水産大学)品川キャンパスの一般公開へ出掛けました。

セミクジラの全身骨格標本 (尾ビレの方から撮影)

我が家から直線で2キロ足らずですが、途中、国道1号線(旧東海道)を横切り、東海道新幹線や東海道本線、山手線、京浜東北線の線路の下をくぐる小さな地下道を通り、自転車で二十分ほどで着きました。学内の研究室や実験室では、色々なテーマでの研究成果の実演展示が行われていましたが、私のお目当ては、クジラの全身骨格標本でした。

正門を入ってそれほど歩くことなく水産資料館の前に出ました。
水産資料館には "鯨ギャラリー" として、世界最大級のセミクジラの全身骨格標本が展示されていました。
その場で貰った資料によると、体長17.1メートル、体重67.2トン、1961年8月にアラスカ半島コディアック島南方60海里沖で発見された大型の雄で、頭骨の全長は5.1メートル(体長の30%)の頭でっかち。
頭骨から後ろへ、頸椎骨、胸椎骨、腰椎骨、尾椎骨と大型の恐竜骨格と似た様な列びになっていて興味深かったです。

セミクジラの全身骨格標本 (頭部の方から撮影)


しかし、クジラの泳ぐ姿で特に印象的な、あの海面を叩きつける様な大きな尾びれには骨格が無いと説明されました。改めて骨格標本を見直すと尾椎骨も一番先端でプッツンと終わっていて、そこに尾びれを支える骨が無く、身体構造の不思議を再認識しました。

この水産資料館の内部は海中に見立てて?ブルー一色、このクジラを保存する為に造られたのか?骨格標本がギリギリに収まる大きさで、全身骨格をワンショットで撮ることは出来ませんでした。それにしてもデカ過ぎ、ほ乳類として進化しているクジラの骨格が、大地を歩くほ乳類と如何に異なっているのかを実感した今日の見学でした。

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